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Chapter 4  悲しきチボリの夜

9/18
 14:30
  
  そんなこんなで尾道を出発。
  翌日は台風が襲来するという情報があったため、多少厳しいものの夜までに倉敷を目指す。

  とはいうもののなかなか進まない。
  尾道から倉敷の間にはいくつか山があって、2号線を延々進んでこれを乗り越えることに
  なるのだが、アップダウンが多くかなり体力を消費する。

  実はこの時点でしまなみ海道の橋ごとにあるぐるぐるのせいで左膝を痛めており、思うように
  ペースが上がらない。上り坂でずいぶん苦労を強いられることになった。

 16:30

      up019.jpg
      途中で休憩も挟みつつ。

  それでもなんとか福山、笠岡といった大きめの町を通り抜け、18時頃に新倉敷へ。

  倉敷まではあと一息。


  というつもりで2号線を走り続けるも、えらい事態に気づく。
  途中で2号線が完全な高架になっており、いつの間にやら制限速度80kmの道に迷い込んだ。

  さすがにまずい。

  ということで10分ほど来た道を逆戻りし、横道に逃げて429号線へ。
  
  走り続けて20時手前に倉敷に到着。


 20:00

  倉敷は一筋縄ではいかない町だった。
  何が起こったのかは知らないが、この日の倉敷はビジネスマンがやたら多い。
  ビジネスホテルがほとんど予約いっぱいで泊まれるところがないのだ。

 
  散々探して唯一部屋が空いていたのが、駅前の「ヤングイン倉敷」というラブホみたいな
  名前のビジネスホテル。
  かなり昔にできた若者向けのホテルらしい。

  贅沢は言ってられないのでフロントで部屋を聞いてみる。

   「あー、お部屋はあるんですけど、お風呂のない部屋になってます。」



  …どういうことだ。



   「あ、でも共同のシャワールームがあるから大丈夫です。」



  なお悪い。



   「どうなさいますか?お泊りになります?」

  
  だまし打ちのような気もするが、寝床がないのだから仕方がない。
  とりあえず部屋を借りることに。


   
   「それでは、三段ベッドの部屋を使っていただきます。」



  …だからどういうことだ。



   「あ、大丈夫です。相部屋じゃありませんので。」



  当たり前だ。





 20:30

      up022.jpg
      いーち。

      up021.jpg
      にー。

      up020.jpg
      さーん。


  だからどういうことだこれは。


  本当にベッドが三段。
  それよりすごいのは、ベッドのほかにあるのが水道と聖書のみという点。
  トイレすらない。


  ベッド一段減らしてユニットバスをつけていただきたい。


  もちろん食堂もないので晩御飯を食べに行く。
  しかしロクな店もなく、近くにあった宮本むなしで焼肉定食を食べることに。


  こんなはずじゃなかった。


  そう思ってると不意に携帯電話が鳴り響く。
  誰かと思ったら病院の同僚からだった。


   「おー、無事かー?」


  ホテルがひどいもののなんとか無事な旨を伝える。


   「そーかそーか。んでちょっと隣に心配してる人がおるから電話変わるわ。」


  誰だろう。女性にもてるほうではないはずだが。

   
   「おー、ハゲちゃん元気か?」


  この上なく失礼な呼ばれ方ではあるが、聞き覚えのある血液内科の先生の声である。
  普段から仲良くやっていただいている素敵な先輩である。
  ナルシストという言葉がこれほどまでに似合う人を俺は今まで見たことがない。


   「すごい情報をゲットした。」

 
  なんのことやら。


   「あの台風な、お前より遅いぞ。」


  ?


   「時速15kmらしい。」


  !


  頑張れば逃げ切れる?  



  よくわからん希望を与えられホテルへ戻る。
  
  共用のシャワーを浴び、ぐっすり眠って翌日に備える。



      up023.jpg
      これが閉園となる倉敷チボリ公園。
      人っ子一人おらず悲しい光景である。

 続く。
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